ファンキーな柄を纏ったフンコロガシが持ってきたものは、婚姻届の落とし物だった。 私の前に立っている速水もこみちの手には、オリーブオイルではなく、ピストルが握られていた。 金色のシュワルツェネッガー像の右手首をひねると、本棚が動き、地下へと続…

日本の昔話は、外国のそれと違ってどこか間抜けである。桃太郎は桃から生まれるし、三匹の動物を連れて海を渡るというのも、英雄にしては間抜けすぎはしないだろうか。しかしこれは、日常から切り離された超常的な英雄譚ではなく、我々の生活に根ざしたもの…

「る」がつくたびに話題が変わる 目玉焼きは英語ではなんと呼ぶのだろうと思って調べてみたところ、卵料理は全般的に「fried egg」と呼ぶのだそう。我々が普段目玉焼きと呼んでいる ヨーロッパに旅行に行くならば、せっかくならEU加盟国間の移動にパスポート…

季節の変わり目になると、時の流れの速さにいつも驚かされる。春の桜や夏の蝉、秋の紅葉に冬の雪など、目に見える形で自然は我々に季節の訪れを伝えてくれる。しかし、季節によって変化するのは自然だけではない。我々人間は、季節の変化に合わせて服装を変…

誕生日などの祝い事の際に付き物なものがプレゼントである。私は学生なので友人の誕生日にプレゼントを贈ることが最も多い。その時に何を贈るかというのは毎回私の頭を悩ませる。相手のことを思い浮かべ、その人が何をもらったら喜ぶか、何をもらったら大切…